備前の先人たちが作った歴史を大切に思い、備前の土をこよなく愛する藤田は、備前の土を最大限に生かすため、土練機、攪拌機などは一切使わない。
「何万年もかけて作られた自然の土は人の手が加われば加わるほど土の魅力を失い、つまらない平凡な土になってしまうんです。」
手で砕き、自分でふるいにかけ、水を混ぜて必要最低限の回数だけこね、寝かせるという原始的ともいえる作業を続けることで、極力”掘ったまま”の土の状態を保ちながら作品に仕上げていく。
藤田の作品は土に対する思いがたしかに伝わってくる。
1978年 和歌山県和歌山市に生まれる
1987年 洋画家小野教治に4年間美術全般を学ぶ
1993年 山内久光に3年間デッサンとデザインを学ぶ
1997年 陶芸家川崎泰明・中村実に陶芸の基礎を学ぶ
1998年 備前陶芸センター入所
1999年 同所修了後、備前焼作家橋本和哉に5年間師事する
2004年 独立・初窯を出す
受賞歴
岡山県美術展入選
日本伝統工芸展中国支部展入選
田部美術館「茶の湯の造形展」入選2回
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