増田エミ

増田恵美

 

ごつごつとした肌合いに落ち着いた色合い。

フォルムはシンプルでありながら、周りの空気をふわっと柔らかくする包むような優しさにあふれている。増田恵美の作品は不思議と使い手にほっとするような安心感を与える。

 

多くの陶器作家がろくろを使うが、増田は“手びねり”という手法で主に食器や花瓶をつくる。

手びねりとはひも状に細長くした生地を指のみをつかって成形する製法で、ろくろで引くとスムーズでつるっとした表面になる一方、手びねりだとやわらかな曲線が温かみのある表情を醸し出す。

 

色味を抑えた作品が多く、白や黒といった作品が目立つ。

ひとつの作品に使う色は多くても三色までと決めているそうだが、例えば、黒の生地の中に白い絵が描かれている場合、その白は純白ではなく濁った灰色のような白を使用してコントラストが強く出過ぎず、なじむように工夫する。

本人はそれを「黒のせめぎあい」と称する。

 

 

長野県に生まれる。

子供のころから絵が好きで短大でもデザインを専攻。

短大卒業後、故郷から一番近くて大きな都市である名古屋にて印刷物をメインとしたデザイン事務所に就職。

デザインの仕事ではあったが、学校で勉強したものが仕事に生かされることはほとんどなく、徐々に子供のころから好きだったアートの世界に触れようと趣味で陶芸教室に通い始める。 5-6年会社勤めをしたあと、休養がてら日本を代表する焼き物の街の1つである瀬戸で訓練校に通うことを決意。

当時は焼物で生計をたてるつもりは全くなかったが、訓練校に通ううちにこれを一生の仕事としたいと思い始める。

訓練校を卒業後常滑に移住。

 

 

「自分の作品は植物や果実の形からヒントを得ることが多いんです。」

例えば、ポットや花瓶はひなげしの種の形を元に作られている。他の植物、木の実から得たインスピレーションが、作品のあちこちに生かされている。

そのアイディアをろくろではなく、手びねりで作ることで独特の深い温かみを添える。

「手びねりが好きですね。人の手のあとのぼこぼこした感じ、それが手びねりで表現できる。自分が他の作家の展示会に行くとやはり目が行くのは手びねりの作品なんです(笑)」

 

「私の田舎では、女性は花嫁修業として生花を子供の頃から習っていたものです。

しかも私は実家がお花屋さんを営んでいるので、お花はより身近な存在で、花瓶を作るのはとても好きです。

 

これからも素朴でほっとするような魅力的な作品を作りつづけてもらいたい。

 

増田エミ

1970年 長野県駒ケ根市に生まれる

2000年 常滑市で作陶を始める

 

国内外にて個展、グループ展を中心に活動



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