小林敦

美大で油絵を専攻したという異色の経歴を持つ小林がつくる急須は、自由で独創的な感性に溢れている。油絵の真っ白なキャンバスに絵の具を思い思いに重ねていくように、小林の手にかかると急須もダイナミックに彩られ、一幅の絵画のような佇まいをみせる。次は一体どんな作品を創り出すのだろう?否応にも見る人の興味を掻き立てるが、本人すら次の展開を予想できないと語る。


「同じものは造りたくない。それが楽しくもあり苦脳でもあるのですが。使うたびに新鮮味を感じて飽きることがない作品を作りたいと思っています。そうは言っても長年使うと新しいものも欲しくなるはず。そうしたらまた自分の新たな作品を選んでもらって、楽しんでいただければ。」持ち手や摘みまで一点一点全て異なる作品との出会いを楽しんで欲しい。


1961年瀬戸生まれ。焼物の街、窯元の血筋ではあるが、本人はまったく焼物には関心無く育った。名古屋造形芸術短期大学では油絵を学び、そのかたわらロックバンドを結成。自由な学生生活を送った。卒業後、東京に移住。バーで働き生計を立てながら、音楽と絵を続け、また次第に文学にものめり込んでいった。


26歳で故郷の瀬戸に戻る。帰郷後、読書をする中で出会った神秘主義の影響でヨガ、細密画曼荼羅画などに傾倒。その頃平面的なものだけではなく立体的なものに興味を持ち始めたのが、陶芸をやり始めたきっかけだった。


瀬戸の陶芸教室に通いオブジェなどをつくって楽しんでいたが、窯を使用して焼成するには費用が掛かることを知らなかったため困っていると(特に大きめのオブジェとなると費用も高額だった)そんな中作品の販売を持ちかけられ、瀬戸のDNAの目覚めか実際に作品がよく売れた。これを機に陶器つくりを本格化させ、30歳頃現代陶芸の発表と共に陶芸作家として独立。



『陶器は地球を焼いているようなもの。清らかな水が流れている川の底には小石や土があり、お茶やお酒、料理の下には地球の産物である土や石からできた陶器がある。地球の景色はそのままで美しく刺激的だ。そのエネルギーを陶器に込めている。』美に対する小林の独特な感性を楽しんで欲しい。



1961    愛知県瀬戸市生まれ

1982    名古屋造形芸術短期大学洋画科卒

1983   同 専攻科修了

1992 ~個展、グループ展、多数




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