森本良信

備前焼の作家。備前焼は800年以上の伝統を持ち、陶芸好きには馴染み深いが、森本の作品は我々が思う“備前”とは全く異なる。

 

特にその“質感“は他の現代備前と異なり、見た目も、触った感じも強く感じられる。

 

「ただひたすらに目標となる"佳い備前"を意識し、その為に必要な原料(土、

窯、精神、技術)を揃える事が重要だと思っています」

 

森本は桃山時代の古備前に憧憬し、20年もの間古備前を一途に研究してきた。古備前とは、鎌倉時代から江戸中期の間に作られた備前焼のこと。特に桃山時代には、大名などが惜しげも無く財をつぎ込み茶陶をつくらせた。庶民の生活の道具にすぎなかった雑器に美術的価値が生まれ、傑作も多く生まれたのもこの時代である。

 

江戸後期の需要減少で茶陶の文化が一時的に途切れたため、桃山備前のつくり方を記した文献は残されていない。古備前がどのように作られたのかという実際の手法は誰にもわからないため、実物を研究し、実証することによって試みるしかない。

 

 

「長い備前陶の歴史を鎌倉から現代まで通してみていますが、室町、桃山の備前陶には確固たる“やきものの力”があります。」

 

室町時代には雑器窯の1つであった備前窯が、桃山時代に茶人の美意識にかない取り上げられたことを指し、「その美的ポイントがいわゆる備前の心臓部でしょう。そこに焦点をあて、今の時代に引っ張り出し、これぞ備前!というのを残していく、それが僕の仕事です」と語る。

 

1976年岡山県赤磐市生まれ。

高校卒業後、備前陶器センターにて学ぶ。

 

作家を目指したが、周りの多くが商業的なお土産物の備前を作っている現状に疑問を感じた。一人地道に勉強を続けていくうちに、古備前へとたどり着く。

文献を読み漁り、古備前に限らず桃山時代に作られた志野、伊賀、織部などを観られる機会があると聞けば、何処へでも出かけて行った。

24歳の時、自身で窯を築き、その後5基もの窯を作った。自身の理論の実証し、古備前との対比をこれまでただひたすらに続けている。

現代的で今風の備前が多い中その流れに逆行するように、一貫して古備前を研究する森本が作りだす“やきものの力”をぜひ味わって欲しい。

 

1976年        岡山県に生まれる

1996年        備前陶器センターを修了

2000年        赤磐市に小窯(3m)、穴窯(6m)を築窯

              古陶の焼成研究をする

2004年        個展にて作品発表を始める

2007年        瀬戸内市牛窓町に移転し、穴窯(8m)を築窯

2012年        牛窓町寒風に移転し、穴窯(5m)を築窯



 


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