商品概要
商品名 | 丹波焼 ぐいのみ |
作家 | 仲岡信人 |
生産地 | 兵庫県丹波篠山 |
サイズ | 高 5.3cm * 直径 6.4cm |
満容量 | 約 80ml |
素材 | 陶器 |
備考 | 桐箱 |
ご注意点
表示の容量は【満注内容量】です。
水を縁までギリギリ満タンに入れた場合の内容量を示しています(蓋のある場合は蓋を受けるところまで)。
実際に使用される場合のお湯の量は少なくなります。
丹波焼の若手作家。
クリーム色の肌に焼成による青や赤の色彩のコントラストが楽しめる色彩灰釉。
深い黒あるいは濃紺が鏡面のように輝き、虹色の反射を見せる引出。
燻された黒をベースに白や茶の色が入り、その色のバランスが絶妙な景色を形成する炭化。
多くの技法を駆使するが、代表的な作風はこれら3つ。
どれも、仲岡オリジナルの技法であったり、伝統的な技法を基礎としながら独自性を追求いたものであったり、長い研究の末生み出された技法である。
丹波焼は12世紀末期から続く長い歴史を持ち、常滑、備前、瀬戸、信楽、越前とともに日本の六古窯の一つとして数えられ、日本の伝統的工芸品にも指定されている。
丹波焼は一般的には穴窯で長時間焼成されることにより、燃えた薪の灰が器に降りかかる窯変が大きな特徴であるが、仲岡は新たな技法を融合させ、伝統的な丹波焼に新しい波を作った。
77年大阪生まれ。
子供のころからものづくりを仕事とするイメージは既にあったという。
高校の美術教師が陶芸を専攻した先生で、陶芸の授業があった。
たった2時間の授業ではあったが、初めて粘土にふれたその瞬間、『将来自分はこれで勝負できる』と感じたという。
この時から“自分は陶芸家になる”と周りに宣言していた。
将来陶芸をやりたい若い人がいる、と丹波焼を代表する作家・西端氏の耳に入り、高校卒業を前に『本気だったら自分のところに来たらよい』と声をかけられた。
高校卒業後、西端氏の下で弟子として基本をみっちり学ぶ。
弟子として4年修行した後、修業を一時中断し京都の陶器の訓練所で1年学ぶ。
陶器訓練所では、釉薬とは何か、土とは何か等、焼物を体系的に勉強することができた。それまで4年間弟子として現場でやってきたことを科学的に改めて理解することができ、その後の陶芸生活に大いに役立つ。
その後再び西端氏のところへ戻り計6年の弟子としての修行を終えた。
高校を卒業してからずっと焼物の世界で生きてきたため、人としてこのままでいいのだろうか?という思いが頭をもたげる。
その思いにつき動かされて、海外青人協力隊としてカリブ海の小国セントビンセントに2年の任期で赴任することを決める。
青年海外協力隊とは日本の外務省の所管する機関が海外の要請に基づき企画する海外派遣ボランティアである。
仲岡の任務は現地の恵まれない人たちに陶芸を教えることであったが、現地に着き、それは思惑違いだとすぐに気づいた。
そこには粘土や機材すらなく、陶芸を教える環境は整っていなかった。
その後ハンディキャップをもった子供達に粘土を通して美術を教えることになったが、理想と現実のはざまで試行錯誤した2年間は、結果的に人間的に大きく成長する重要な時期になった。
「現実的に自分が貢献できることが少なく、時間だけはたくさんあり、自分の将来を考えるいい機会となりました。」
帰国して早速独立の準備に取り掛かり一年後に独立。
当初、安い食器などを作り生計を立てながら、公募展にも出品したがなかなか入選できずにいた。
模索していた自分のスタイルを確立するのに5年ほどの年月を費やした。作品に偶然現れた美しい色合いを安定的に再現するためにはどうすればよいか長い間研究をつづけた。
スタイルが安定してくると、公募展にも入選し始めた。
茶器の陶芸作家の登竜門である田部美術館大賞、茶の湯の造形展でも数年にわたって連続して受賞、入選するまでになる。
「今後は念願の穴窯をやりたい」と語る。
1977 大阪に生まれる
1996 高等学校卒業後、丹波焼作家「西端正」氏に師事
2001 京都市工業試験場 陶磁器科修業
2003 青年海外協力隊 陶磁器隊員としてセントビンセントに赴任
2005 任期終了 帰国
2006 篠山市「立杭」にて独立
入選 受賞歴
2010 現在形の陶芸 萩大賞展 入選
2011 神戸ビエンナーレ2011現代陶芸コンペティション 入選
2012 第29回 田部美術館大賞 茶の湯の造形展 入選
伊丹国際クラフト展 酒器・酒盃台
2013 第30回 田部美術館大賞 茶の湯の造形展 優秀賞
神戸ビエンナーレ2013 現代陶芸コンペティション 準グランプリ
第31回 長三賞常滑陶芸展 入選
現在形の陶芸 萩大賞展Ⅲ 佳作
2014 田部美術館大賞 茶の湯の造形展 入選
第10回 国際陶磁器展美濃 国際陶磁器コンペティション 入選
2015 神戸ビアンナーレ2015 現代陶芸コンペティション 入選
第32回 長三賞常滑陶芸展 入選